アメリカの高校の入学審査

Groton School
もくじアメリカの高校は出願者の何を審査するのか?
アメリカの高校にはいわゆる「入試」はありません。書類審査と面接で合否を決めます。では、アメリカの高校は書類と面接を通して、出願者の何を評価しようとしているのでしょうか。
マサチューセッツ州の名門コンコード・アカデミー(Concord Academy)では、入学審査のプロセスにおいて、以下の「強み」を見いだそうとしているそうです。
- 学業における実績(つまり成績)
- 知的好奇心
- 性格
- 成熟度
- 社会貢献
- 成長のポテンシャル
- 特徴的な才能、趣味、情熱を注ぐもの
- 大人や同級生と良好な人間関係を築ける能力
- 自己表現力と他者への寛容性
したがってこれらの強みを、さまざまな出願書類によって高校にアピールする、というのが出願者サイドの合格対策ということになります。一発試験の日本と大きく異なることがおわかりいただけると思います。
最も重要な学業成績
1人ひとりの出願者を総合的・多角的に審査して合否を決めるボーディングスクールですが、何よりも「成績」を最重視することでは共通しています。
ボーディングスクールはそのすべてが大学進学校ですから、そこでの教育は、大学レベルの授業についていけるだけの学力を養うことに主眼を置いています。ボーディングスクールへの入学をめざす人に求められる資質として最たるものも、したがって「学力」にほかならないということです。
留学生であっても、学力が重視されるのは同じです。英語力はTOEFL®テストのスコアなどを指標として審査の対象となりますが、それよりもよっぽど大事なのが学力であることをよく認識しておきましょう。そして日本の中学校での成績を上げる努力を怠らないようにしましょう。中1〜中3に履修したすべての科目の成績が、審査の対象になります。
面接でめいっぱい自分をアピール
ほぼすべてのボーディングスクールが、出願者に対して個別の面接を課しています。お互いの相性を確認しましょう、というのがそのおもな目的です。
だいたい願書を出したすぐ後(2月~3月くらい)に面接が行われます。面接はそれぞれのボーディングスクールのキャンパスで行われますが、留学生の場合はZoom等での面接が一般的です。時差があるので、夜中に面接をするなんていうこともよくあります。
面接においてよく聞かれるのは、
- 自分の性格や長所/短所
- 家族
- 在学校
- 友だち
- 得意な科目や苦手な科目
- 部活や趣味、ハマっていること
- 留学したいと思うようになったきっかけ
- ボーディングスクールで学びたい理由
- ボーディングスクールでの教育に期待すること
などです。
面接は合格への道を開くことがあっても、それによって不合格になるわけではありません。お互いのことをよく知り合いましょうというのがその趣旨ですので、面接は自分をアピールできる絶好のチャンスです。英語のハンデを気にすることはありません。臆せず、明るく、自信をもって、会話を楽しんでください。相手にやる気が伝わればしめたもの。自分が描いた絵や、自分が撮った写真を見せたりといった、小道具が有効な場合もあります。何よりも、そのボーディングスクールのことを、できるだけ事前に調べておくのを忘れずに。