アメリカの高校における勉強2・授業と成績

ディスカッションが中心の授業

ボーディングスクールでの授業は、宿題として読んできた教科書の内容について意見や質問を交わす「ディスカッション」形式です。大きな円形のテーブルを先生と生徒が囲むという授業スタイルも、ボーディングスクールではよく見られます。

1クラスの生徒数は10人前後で、先生と生徒との活発なコミュニケーションによって授業が展開されます。先生は一人ひとりの生徒の個性を尊重し、持ち味や可能性を引き出そうとして、ディスカッションの司会役を務めます。留学生は、最初は慣れなくて戸惑うことも多いのですが、とても刺激的で、意欲がかきたてられるので、学びがいを大きく実感できるようになります。

ディスカッションに参加するにあたって大事なことは、宿題または予習として、しっかり教材を読みこんでおくことです。そして自分なりの意見や感想、疑問をあらかじめ用意しておいて、いざディスカッションに臨むのです。オリジナリティの高い意見をもつためにも、教材を読みこむ作業は欠かせません。

成績のシステム

アメリカのボーディングスクールでは、成績はABCDFの5段階でつけられます。成績評価のポイントは、

  • 中間・期末テストの結果
  • 小テストの結果
  • 授業態度
  • ディスカッションでの積極性
  • レポートの内容

などです。とくに日ごろの学習態度は成績評価に大きく影響します。

ABCDFの成績を43210の数字に換算したものをGrade Pointといい、その平均値をGrade Point Average、略してGPA(ジーピーエー)といいます。アメリカの高校ではこのGPAがとても重要で、大学進学にあたってもこの数値がきわめて重視されます。

GPAの計算式は、

(履修した科目のポイント×それぞれの科目の単位数)÷総単位数=GPA

です。

たとえば、以下の科目と成績をとった場合のGPAは、ポイントの合計(16ポイント)÷単位数(5単位)で、3.2になります。

GPAの計算例
科目
単位
成績
ポイント
English 2.0ポイント×1単位=2.0
Art 4.0ポイント×1単位=4.0
American History 3.0ポイント×1単位=3.0
Algebra 4.0ポイント×1単位=4.0
Biology 3.0ポイント×1単位=3.0
合計 16ポイント÷5単位=3.2
 

悪い成績(GPAが2.0以下)をとってしまうと、警告され、成績の改善が見られない場合は退学になりかねません。逆に、良い成績を修めていれば表彰されますし、GPAが4.0に近ければ、名門大学も視野に入ってくるでしょう。

アメリカのボーディングスクールは、「落ちこぼれ」をつくらないために、学習サポートの体制を充実させています。先生やクラスメイトも、みんな親身に手助けしてくれます。ちょっとついていけないかも、と思ったら、一人で悩まないで先生やクラスメイトにできるだけ早く相談しましょう。



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